
EVE Onlineの南西部で繰り広げられてきた「デルヴェ戦争」について、Phoenix Coalition(PCO)のラインメンバーによる詳細な経緯がRedditに投稿された。ブロック勢力のプロパガンダに偏りがちな情報の中、現場視点からの貴重な証言として注目を集めている。
戦争の発端:PanFam崩壊と南下
2025年春の終わり、ImperiumがPanFamへの攻勢を開始。Detoridと周辺リージョンに住んでいたアライアンスたちは「撤退するか、戦うか」の最後通牒を突きつけられた。Imperiumと戦っても勝ち目がないと判断したX.I.X、Only Fleets(OF)、Siege Greenの3アライアンスは、Blood Regions(Delve、Querious、Period Basis)への移住を決断する。
OFは北Querious、XIXは南Querious、そして北から南下してきたPCOはDelveに拠点を構えた。しかし、平穏は長くは続かなかった。当時Delveで活動していたChuangShiとの衝突が始まり、新たな戦線が開かれたのだ。
連合の崩壊:Only Fleetsの離反
問題は内部からも発生した。OFは領土分配に不満を抱き、PCOおよびXIXとのスタンディングをリセット。表向きの理由は、XIXから退去を求められた小規模アライアンス「KICK」の保護だった。
最も苦しんだのはSiege Greenだ。両者との友好関係を維持しようとしたが、彼らの領土はOFとその同盟者WOMPに包囲されていた。やがてOFとStreamer Co(元Drake Lair)が連合し、PCOとXIXへの本格的な攻撃が始まった。
戦局の推移
初期の苦戦とINITの介入
最初の大規模戦闘はPCOにとって不利に展開した。K-6システムのPCO Keepstarは、INITの介入によって辛うじて救われた。これはPCOが北からINIT領を通過する際の協定の一環だったとされる。しかし、この救援がDrakes指導者Arhontに口実を与え、「PCOはINITのペット」というプロパガンダが始まった。
一時的な優勢
その後、戦況は徐々にPCO有利に傾いた。Streamer Coは消耗し、資金難に陥り始めた。北Delveから押し出され、PCOはQuerious方面への攻勢を検討し始めた。
状況の逆転
しかし、暗雲が立ち込めていた。
- BOSSとSiege GreenがPanFam崩壊後にDrone Regionsへ移動
- OFが崩壊しつつあったPanFamやINITから活発なコープを吸収
- Streamer Coが突如として巨額の軍資金を獲得(撤退の許可と引き換えに戦争から手を引くと約束していたにもかかわらず)
戦力差は決定的となった。Streamer Coの公開フリートは戦艦級ドクトリンと大規模キャピタル部隊を擁するようになり、PCOは北東Queriousのほぼ全域を失った。
XIXキープスター陥落
この段階でStreamer CoはXIXのKeepstarを最優先目標に設定。両陣営から数千人のプレイヤーが参加する大規模戦闘が発生した。PCOは戦力差を埋めるため、WinterCoから2つのロシア語圏コープを防衛に招いた。当然ながら「PCOはFRATのペット」という新たなプロパガンダが始まったが、Keepstarは破壊された。
EUタイムゾーンでの戦力差を埋めることが不可能と判断したPCOは、敵が最も弱いCNタイムゾーンにタイマーを移行した。
ChuangShiの加入とImperiumの介入
ほぼ同時期、ChuangShiがFRTを離脱しPCOに合流する1ことを発表。30日間の移行期間が設けられた。これによりCNタイムゾーンでの戦力バランスが劇的に変化し、PCO有利の状況が生まれ始めた。
そして、Imperiumが介入した。
Imperiumの主張は以下の通り:
- PCOが当初の協定に違反した
- ブロック勢力を戦争に招き入れた
- Period Basisへの攻撃を計画していた
当初は「Imperium内の一部中国人FCの私的な行動」と説明されたが、後に公式な理由として定式化された。
PCOメンバーの見解
投稿者は以下の点を強調している:
- 成長の失敗2: PCOはOFのように勢力を拡大できず、逆にBOSSやSiege Greenといった重要な同盟者を失った
- Streamer Coの抜け穴: 彼らはNPSIフリートという形で外部戦力を動員し、Imperiumのルールを巧妙に回避した。メインキャラはブロックに所属したまま、altで参戦していた
- ChuangShiの件は事前通告済み: INITとImperiumの双方に伝達されていた
- タイムゾーン戦略は正当: 敵に有利な条件で戦闘を提供する義務はない
- Period Basis攻撃説は荒唐無稽: OF + Streamer Coにすら対処できない状況で、Period Basis侵攻など不可能
コミュニティの反応
コメント欄では様々な意見が飛び交った。
The Bastionのプレイヤーは両陣営を称賛:
「現代のEVE戦争では珍しく、どちらも降参せずにこれほど多くの戦闘を繰り広げた。両陣営に敬意を表する」
スパイ活動についての指摘もあった:
「OFが同盟関係を装いながらPCOにスパイを送り込んでいたことは今や証明されている。最初から裏切りを計画していたという強力な証拠だ」
内部批判も興味深い。あるPCOメンバーは組織の問題点を率直に指摘:
「経験不足のCEOがFC権限を自分に与え、基本も分かっていないまま1ヶ月でSky Marshalになった。排除すべき人間が権力を持ちすぎていた」
結論:ブロック政治の現実
この戦争は、ヌルセク政治の複雑さを改めて浮き彫りにした。小規模〜中規模勢力が独立を維持することの困難さ、プロパガンダ戦の重要性、そしてブロック勢力の圧倒的な影響力。
PCOのあるメンバーが述べた言葉が印象的だ:
「Imperiumのせいでコンテンツが台無しになった。まあいい、Dronelandsで戦う。Delveで撃てないなら、そこでOFを撃つまでだ」
Phoenix CoalitionはDelveからの撤退という結果に終わったが、第3勢力としての存続を選択した彼らの今後の動向に注目したい。
※本記事はReddit投稿を元に作成しており、各勢力の公式見解とは異なる可能性があります
- ChuangShiは結局FRTを脱退せずPCoに加入した。これについて内部で相当な意見の対立があったことが中国百度掲示板でリークされており、FRT所属のままの「移籍」は妥協の結果だったようだ。しかし、これはImperiumへの事前説明と異なっていたと思われる。 ↩︎
- この要因は主にPCoの領土戦略と戦闘における稚拙な作戦が、ベテランFCの不満を募らせたのが原因。経験不足なのは仕方がないが、OFに鞍替えしたDECOYのBJKなど、ベテランFCをうまく活用できなかったのは大きい。 ↩︎
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