前回の記事では、ImperiumとPanfamの間で戦火が上がり、我がFreedom Republicの運命が風前の灯となったところまでお伝えしました。しかし、その後の展開は意外な方向に向かうことになりました。

Panfamの後退

Scalding PassとGreat WildlandsでKeepstarを係留したImperiumは、あっというまにInsmotherを蹂躙し、Panfamのストラクチャを次々と破壊していき、レンターにとって最後の「安住の地」と思われたPandemic Hordeの領土は、わずか1週間でほとんどGSFに置き換わってしまいました。南東条約の時代から最後までこの地に残っていたMohist Allianceもついにその息の根を止められてしまったようです。

現在、Imperiumは勢いに乗じてCacheにまで雪崩れ込んでいるようですが、この戦いによって、PanfamはFraternityなしではImperiumと戦えないということが完全に明らかになってしまいました。南東条約以降も辛うじて保たれていたこの地域のパワーバランスは完全に崩壊してしまい、それは我々Freedom Republicにとって、このままこの地で中立の旗を掲げ続けることがもはや不可能となることを意味していました。

運命の選択 – Asherからの要求

完全にImperiumに包囲された我々に対し、GoonsのAsher Eliasは以下の要求を突きつけてきました。:

「Imperiumに加盟するか、Delveに移住するか」

この言葉の背景には、Goonsの戦略的転換がありました。実は、Goonsはこの戦いを始めた当初より、以下の領土再構築を構想していたようです。

  • Insmotherを新たなステージングとする
  • ImperiumはDelve、Querious、Period Basisを完全放棄する

Delveという、長年の本拠地を捨てるのはImperium内部でも意外だったようですが、合理的に考えてみると、新たに広大な領土を手に入れたImperiumにとって、この守りずらいエリアはもはやお荷物となっていました。

絶え間ないPHやFRTの侵入、INITによるBrave領土への攻撃への対応を終わらせるために、BraveとDCを移住させ新たな緩衝地帯にしようとしていました。

苦悩する同盟関係

GoonsはSGGRNとOnlyFleetにはImperium加入を打診していましたがXIXには声をかけなかったようです。どうやらGoonsはXIXが本気で嫌いなようで、つまりImperiumの傘下に入ることはXIXを見捨てることを意味していました。ちなみにTenerifisにいたOut of Blueは、現実を受け入れImperiumへの加盟を選択したようです。

決断の時

人々が戦争の動向に注視しているなか、Freedom Republicは選択を迫られていました。長年築き上げてきた関係を犠牲にしてでもこの地に留まるのか、それとも別の道を選ぶのか。

SGGRNのディレクター内では意見が割れました。移住と言っても今回のDetoridからDelveへの移動は簡単ではありません。すでに多くのメンバーがこの地に根を下ろし膨大な資産を抱えています。そのため、かってWCから脱退し南東へ移住した時のように、今回も多くのメンバーがアライアンスを去るかもしれません。

しかし、これまでの自身の経験から言えることですが、過去に移住を拒否しNullに残ったメンバーで今もEVEをやっている人はほとんどいません。もしアライアンスで残ることを選択したら、遅かれ早かれPvPアライアンスとしての存在意義が失われ、それこそぬるま湯のカエルのようにゆっくりと全員が死に向かうことは明らかでした。

「私は移住に賛成します。ここに残っていても私たちのやりたいことがあるとは思えません。コンテンツを求めてDelveに行きましょう。」

自分の意見を述べました。

全ディレクターの意見を聞きましたが、意外にも一番安定志向が強そうだった中華勢も移住に賛成し、全員の意見を聞いたアライアンスリーダーのErrestrianは、話し合いのあったその日のうちにアライアンスにpingを打ちました。

@everyone
Imperium側からXIXとOFに対し、Detoridからの撤退が宣告された。そして同時に、SGのリーダーである私の元に、一つの提案が舞い込んできた。

それは、Imperiumへの加盟という名の誘惑だった。
彼らの盟主Asherは語った。「SGがXIXに捧げた忠誠と義理に深く感動した。Imperiumで君たちが活躍する機会を与えたい」と。

そう、我々は再び運命の十字路に立たされた。Immenseaに続き、またしても我々の主権を失い、流浪の民となる運命を背負うことになったのだ。
しかし、同時に目の前には黄金の機会が置かれていた。

二つの道が我々を待っている。

一つは絶望の道。 全ての主権を失い、Delveの冷たいNPCステーションで身を寄せ合い、強大な敵たちと血で血を洗う戦いを繰り広げること。

もう一つは栄光の道。 (Imperiumの)無尽蔵の人的資源と物質的支援を得て、新たな伝説を紡ぎ上げること。

計算機で損得を弾けば、答えは自明である。どちらを選ぶべきかなど、子供でもわかる。

しかし、我々は違う
だが、あなたたちならどちらを選ぶか、私は既に知っていた。

Imperiumの加盟提案を拒否し、我々が築き上げた全てを手放し、Delveへ向かう。

これは愚かな決断だ。本当に、本当に愚かな選択だ。

しかし、南部地域で紡いできた我々の軌跡、そして仲間たちとの絆の物語。これは我々の手で幕を引くものであり、他人の手に委ねることなど決してできない。

だからこそ、我々は全てを背負い、同盟と共にDelveへ向かう。

すでにImperiumはDelve方面の領土から撤退を始めており、これに呼応してINITやFRT、さらに以前南東でも戦ったDrakeやZERG、そしてProvidenceのCVA・Red Allianceなどの勢力がすでにDelveで動き始めていました。Imperiumは撤収後のSOVに関しては一歳感知しないとしているので、我々は一刻も早く現地に拠点を作らないと、SOVを彼らに全て取られてしまいます。

まさかDelveに住むことになろうとは半年前まで想像もできなかったのですが、こうして、Delveへの大移動オペレーションが急ピッチで始まることになりました。

当初Goonsより提示された立退までの期限は1週間。案の定、この期限じゃ全然足りないということがすぐに判明したので再交渉することになったんですが、さきほど書いた通り移住先のDelveではもう領土の取り合いが始まってるので、いずれにせよ急いで移動しなければいけない状況でした。

目標地点は319-3D

とりあえず目指すことになったのは319-3Dというシステムです。
 https://evemaps.dotlan.net/map/Delve/319-3D

何しろ自分はDelve方面は全然土地勘がないんですが、DelveにはNPC領があってそこの最前線にあるNPCステーションを拠点にすることになりました。

交渉の結果我々はGoonsから一時的なブルーをもらって領内を通れるようになりました。多分Goonsとしても、背後からDCを狙ってくるFRTに対抗できるAUTZの緩衝勢力として我々を利用したいんでしょう。

現地の惨状

しかし、実際に移動OPで現地に着いてみると319-3DのNPCステーションは既にPHやらFRTが殺到してて、入り口がバブルだらけで入出港もままならないとんでもなく危険な状態になっていました。Goons領内も色んな第三勢力が移動してる船を狙ってあちこちでGateCampを張っており、単独での移動はほぼ無理な状況でした。

物資輸送の大作戦

これと並行してDetoridにあるメンバーとアライアンスの物資をJitaに運ぶ輸送をしなくてはいけませんでした。

Freedom Republicの輸送部門は2つあります。B-PIXメンバーが運営してる会社と、XIXのメンバーが運用してるMOONPIREという輸送サービスです。

B-PIXの会社はNACHOのベテラン少数がJFを運用してて、料金は安いが一度に運べる量は少なく、一方、MOONPIREは20隻以上のJFを同時運用する多垢プレイヤーが上限いっぱいの大量物資を一気に輸送してくれますが、料金がかなり高いのが難点です。

とんでもない輸送契約

殺到する輸送契約

移住決定後、すぐに我々の輸送会社に契約が200件くらい一気に押し寄せてきたのですが、さらにこれとは別に、Detoridからこの319-3Dまでにストラクチャやドクトリンシップなど、アライアンス関連の物資も急いで運ぶ必要があります。

さらに時間もないのでDetoridストラクチャの係留解除・輸送も始める必要もあり、輸送メンバーのキャパはすぐに限界に達してきました。そこでとりあえずJFを使えるメンバーの助けも借り、一旦領外に出すことを第一に、短距離ピストン輸送をすることにしました。

この3ルートを同時に対応するのは無理ゲー

Metenoxの大回収作戦

SGGRNの月の管理を担当していたB-PIXは、DetoridとWicked Creekに設置してた何十ものMetenoxを係留解除・回収もしなくてはいけませんでした。メンバーを招集してこれを一気に片付けて、さらに荷造りしてとりあえずMOONPIREに輸送を頼んでみたところ、JF1杯分で代金500Mとかとんでもなく高くなり、これはそうそう気軽に使えません。

さらにSGアライアンス側からも「これからJF12杯分の輸送契約投げるけど大丈夫?」という連絡が来ます。もちろん大丈夫じゃないので、ErrestrianにGoonsにもう少し撤退とブルー設定の期限を延ばしてもらう交渉をしてもらいつつ、メンバー向けに「生産の原料とか資材を契約に乗せるなボケ!あとリパッケージしてない船を契約に入れた奴は没収」という怒りのpingを出してもらいました。

Capital移動の難しさ

輸送はこれだけではありません。コアリション全員が持ってるSuper含むCapital Shipと、アライアンスが保有してるCapitalを移動させるOPを随時立てる必要があります。

今回の移動で厄介だったのが、CatchからQueriousのリージョン間のジャンプがあまりにも離れすぎてて、Capitalがジャンプで移動できないことでした。ここだけ下道ゲートを使わないといけないんですが、それを察してかPHやFRTがこのゲートを常に監視してキャンプしてる有様です。

そのため、ここはFCのErrestrianが移動フリートを立てて、大勢で一気に渡らないといけませんでした。おまけにアライアンス保有のCapitalも大量にあったので、乗れるメンバーを集めて一緒に移動させます。

心強い仲間たち

一方、Delveの状況では、幸いなことに我々のコアリション以外にも多くの仲間が移住するために集まってきました。

かつてWOMPとの戦いでも手伝ってくれたSynergy of SteelなどのPhoenix Coalition勢がPure Blindからこちらへ移住することを決めたようで、いち早く319-3DにFortizarをアンカーし、係留明けとなるEUTZでの戦いで勝利して橋頭堡設置に成功。正直我々だったら同じTZに出てくるFRTに勝てたか怪しかったので、これは本当に大きな一歩でした。その他、Queriousに展開したProvi勢に呼応して宿敵のMinmatar Allianceもこちらの支援で来たり、多くの中小勢力がそれぞれの思惑でこの地域に集まってきていました。

サマーキャンプ ’25

その他にも、RAZOR AllianceはじめXIXの仲間が次々と合流したので、とりあえずEU/USTZでは優位に立つことができているようです。しかしAUTZではFRTが319-3DにAstrahusを係留し各種妨害をしてきているので、SGGRNは当面FRTを主敵として戦わなくてはいけなさそうです。

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