
Cradle of War大型アップデートでは、ハイセクの宣戦布告(Wardec)費用が100M ISKから500M ISKへ、一気に5倍に引き上げられました。
これを受けて r/Eve には、Admiral_Mason氏が「Wardec costs increased 5x to 500m ISK. The oppressive reign of Black Flag is over.(宣戦布告費用が5倍の500M ISKに。Black Flagの圧政は終わった)」というスレッドを立てています。
前回のアンシブレックスのスレッドは冷ややかな反応が中心でしたが、今回は歓迎ムードが優勢でした。ただし「それでも足りない」「根本的な問題は別にある」という声も多く、議論はかなり具体的なところまで進んでいます。
背景:なぜ宣戦布告費用が上がったのか
パッチノートと開発者動画で説明された背景を、先に整理しておきます。
- 宣戦布告費用は、長年ほとんど変わっていませんでした。
- CSMやハイセクのプレイヤーから、次のような問題提起がありました。ストラクチャーを破壊すると落ちるQuantum Coreの価値が高いため、恨みや領土争いではなく、純粋な金銭目的で宣戦布告されている、というものです。
- 費用を上げることで、小規模な迷惑戦争を減らし、戦争グループに標的を選ばせることが狙いです。
- 既存の請求書は100M ISKのまま据え置かれ、新しい請求書と新規の戦争から500M ISKが適用されます。
スレッドのタイトルにある Black Flag は、ハイセクで大量の宣戦布告を行い、中小コーポレーションのストラクチャーを狙うことで知られる勢力です。今回の変更の「主な標的」と見なされています。
スレッドの反応
歓迎:「Black Flagのために流す涙はない」
最も多く支持されたのは、変更を素直に歓迎するコメントでした。
- CompetitiveRub9864氏(198票):Black Flagのために涙を流す者は一人もいなかった、とあっさり一言。
- RyuChaos氏(73票):小規模コーポでも、何らかのインフラを持ちながら活動できるようになる良い変更だ。
- Intrepid_Miner_751氏:新しいコーポのCEOがようやくハイセクにストラクチャーを置いて、基本を学べるようになる。
- Danimalx87氏:じゃあ復帰して、自分の「宇宙ガレージ」を設置しようかな、と楽しげに。
Hyprviper1_KF氏(20票) は、CSMと協力してこの変更を早期実現させた当事者だと名乗っています。良い変更だとしつつ、まだやるべきことは残っていると認めていました。
投稿者のAdmiral_Mason氏は、Black Flagは現在60件の戦争を抱えているので、費用は300億ISK(30B ISK)相当になると試算しています。これに対しては、「ランダムなフレイターを1隻落とせば余裕で賄える」という反論が出ました。すると今度は、「60B ISK積んだフレイターがそこら中にいるとでも?」と突っ込まれています。
懐疑:「5倍にしても、ゼロの5倍はゼロ」
一方で、「500M ISKでは安すぎる」という声も目立ちました。
- Pin-Lui氏(89票):ここ20年のインフレを考えれば100億(10B)にすべき。「ゼロの5倍はやっぱりゼロ」。
- これに MagicRabbitByte氏(49票) が、「なんてこった、戦争資金のためにJita周辺での略奪を30分増やさなきゃいけない!」と皮肉で同調しています。
- MagicRabbitByte氏はさらに、Fenris(開発)が板挟みになっていると分析していました。ハイパーインフレを防ぐには物が壊れる必要がある一方で、新規プレイヤーや小規模コーポを守る手段も必要です。今回の変更は結局、経済からISKを抜くことを優先した形だ、という見方です。
- Oborr氏:この額は彼らの艦船1隻分より安いだろうから、大して変わらない。
- UndocumentedMartian氏:10億(1B)にすべきだった。500Mは大手コーポどころか、個人にとってもはした金だ。
- Sea-Contribution5529氏:400M ISKの差は、エンドゲームのプレイヤーなら1〜2時間の稼ぎにすぎない。コーポの税率を0.1%上げるだけで吸収できるかもしれない。
反対に、小規模な戦争へのダメージを心配する声もありました。
- WerdaVisla氏:これで「カジュアルなハイセク戦争」は死ぬが、Black Flagのような連中は稼ぎで十分賄えるから気にしない。
- deathzor42氏:POCO(惑星税関)の所有者を固定化するだけの最悪の解決策だ。小規模な宣戦布告勢はBlack Flagに合流するだけだろう、と批判しています。
「恐喝価格が5倍になるだけ」?
_Filip_氏(23票) は、増えた費用はそのまま恐喝の相手に転嫁されるのでは、と指摘しました。ストラクチャーを破壊しない代わりにISKを要求する、という手口のことです。
これには反論も出ています。
- leaf_as_parachute氏:新人中心のケアベア(PvEや産業中心のプレイヤー)のコーポにとって、500Mは大金だ。しかも500Mは宣戦布告費用を賄うだけで利益にならないので、それ以上を要求する必要がある。そうなると払えない、あるいはストラクチャーを維持する意味がなくなる。
- Jason1143氏:何のデメリットもなく5倍の額を要求できるなら、とっくにそうしているはずだ。
本当の問題は「コーポホッピング」
スレッドで最も建設的だったのが、コーポホッピング(戦争中にキャラクターをコーポ間で移動させる行為)をめぐる議論です。
ZeldenGM氏(129票) は、費用よりも大きな問題として、宣戦布告のためのコーポホッピング防止を挙げました。提案は次のとおりです。
- 戦争中にコーポへ加入したキャラクターは、加入から72時間、戦争相手やその同盟と交戦するとサスペクト(不審者)フラグが付く。
これに ginjar0u氏(51票) が、「論理的な話は持ち込むな、ハイセクにそんなものの居場所はない」と皮肉で返し、笑いを誘っていました。
具体的な被害報告もありました。quicksad氏 によると、Absolute Orderは次のような手口を使っているそうです。
- 小さなアライアンスで宣戦布告する。
- 準備や物流は、攻撃されない安全なアライアンスで済ませる。
- タイマーの1時間前に全員を宣戦布告側へ移籍させる。
- タイマーが終われば、また安全なアライアンスに戻る。
防衛側は、相手の準備中にも戦争期間中にも手を出せません。仮に相手のストラクチャーを落として戦争を終わらせても、別のコーポで同じ面子が戦争を再開するだけだ、と訴えていました。
admfrmhll氏 は、ルールの徹底を求めています。「戦争に負けたら2週間は宣戦布告できない」という既存ルールを、別アライアンスへの移籍ですり抜ける行為は、エクスプロイトとして扱うべきだという主張です。Hyprviper1_KF氏も、その点はまだ課題が残っていると認めていました。
プレイヤーからの代替案
スレッドでは、さまざまな改善案が出されました。
| 提案 | 提案者 |
|---|---|
| 戦争中に加入した者は72時間フラグ付き(コーポホッピング対策) | ZeldenGM |
| 連続したコーポ移籍にジャンプ疲労のような累積クールダウンを付ける | FloppieTheBanjoClown |
| 宣戦布告側の人数に応じて費用を決める(1人あたり10〜20M ISK、100M ISKなど) | AgainstTheTides ほか |
| 攻撃側と防衛側の規模比で費用を決め、戦争中は攻撃側の新規加入を禁止 | CarrowCanary |
| 同時に抱える戦争の数に応じて費用を上げる(2件目は1B、3件目は…) | thrasherht、jrossetti |
| 宣戦布告時に対象ストラクチャーと星系を指定し、それに応じて費用を決める | Vecend |
| 費用の一部(あるいは半分)を、宣戦布告された側に「戦争支援金」として渡す | Krestek、SonOfAsher |
| 戦争相手からの戦利品ドロップ率を0%にして、金銭目的の動機そのものをなくす | bopiddles |
中でも CarrowCanary氏 の規模比案は、「このスレッドで一番賢いアイデア」と評価されていました。
一方で、「人数に応じた費用」には経験者から注意が入っています。
- Beginning-Relative47氏:それは昔のシステムだ。1人あたり50Mから始まって上限500Mだったが、小規模グループに宣戦布告を大量に浴びせやすいとして廃止された。
- mjedmazga氏:当時は、宣戦布告されにくくするために、課金していない3キャラ入りのアカウントを大量に作って人数を水増しする組織もあった。それが廃止の本当の理由だろう、と補足しています。
EVEプレイヤーは「どんな仕組みでも必ず抜け道を見つける」という、開発者動画でも語られていた話を思い出させるやり取りです。
宣戦布告は「悪」なのか?
宣戦布告そのものを擁護する声もありました。
- Inevitable_Board_778氏:最初のコーポは、EVEを始めて2週間で3回も宣戦布告された。それがPvPに触れるきっかけになり、ゲームにハマった。
- AgainstTheTides氏:PvPの入口は宣戦布告コーポへの所属だった。人数は多くなかったが、古き良き時代は楽しかった。
- Beginning-Relative47氏:キルボードを見てほしい。ハイセクのストラクチャーをめぐって500人規模の乱戦も起きているし、今週は1回の戦闘で120B ISKが吹き飛んだ、と反論しています。
一方で、FloppieTheBanjoClown氏(20票) の見方は辛辣です。
- 2022年頃の宣戦布告システムは、そこそこ良い状態だった。宣戦布告には拠点となるストラクチャーの所有が必要で、戦争を回避したり終わらせたりする方法も多かった。
- Black Flagのような大手の宣戦布告勢は、面白い戦いではなく、財布が膨らむ楽な作業を求めている。
- 15年前から名前を変えても手口は同じで、「PvPにおける最もケアベアに近い存在」だ。
また、Remote-Honey6437氏 の体験談は、多くの人の心に刺さったようです。
2人だけのコーポで長く休止していたが、昨年復帰した。残った資産をすべて売って、ハイセクに精製所のストラクチャーを建てた。所属を問わず誰でも使えるようにして、税率も低く設定した。そこへBlack Flagが宣戦布告してきて、破壊された。止める手段は何もなかった。何も残らなかったので、ゲームを辞めてそれきりログインしていない。
LizardMoses氏 からは、ワームホールへの影響を心配する声もありました。ハイセクの宣戦布告勢は今、低クラスのワームホールでストラクチャーを強化状態にして回っているそうです。防衛側が集まり始めるとすぐ逃げ、ワームホールには反撃できる戦争拠点もありません。今回の費用増は、これからワームホールに進出する新しいコーポにとっても負担になるのでは、という指摘です。
まとめ
アンシブレックスの変更が「どうせ何も変わらない」と冷ややかに受け止められたのに対して、宣戦布告費用の引き上げは、方向性については幅広く支持されていました。
ただ、議論の中心は次の2点に集約されます。
- 500M ISKは、大手の宣戦布告勢にとっては誤差にすぎず、効くのは小規模な宣戦布告勢だけではないか。
- 本当の問題はコーポホッピングや「2週間ルール」のすり抜けで、費用だけでは解決しない。
開発者のFC Okamiも動画で、「宣戦布告の仕組み自体をいずれ本格的に見直したい」と話していました。今回の費用引き上げは、あくまで応急処置という位置づけです。プレイヤーから出た多くの改善案が、今後の見直しにどう反映されるのかに注目したいところです。
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