9月22日に実装されたCradle of War大型アップデートで、最も大きな変更がアンシブレックス・ジャンプブリッジの「キャパシタ制」導入です。

ゲームデザインディレクターのFC Okami氏は、7月21日の開発者ブログ「Force Projection: Ansiblex Capacitor Update」で、具体的な数値と設計の考え方を公開していました。今回は、このブログの内容と実際のパッチノートを突き合わせて、ヌルセク勢にとって何が変わるのかを整理します。

ざっくり3行でまとめると

  • アンシブレックスに「キャパシタ」ができました。艦船が通るたびに消費され、尽きると回復するまで使えません。
  • 消費量は「艦種」と「到着地点がキャピタルシステムからどれだけ離れているか」で決まります。キャピタルの近く(5光年以内)は無料です。
  • 使えるのは所有アライアンスのメンバーだけで、キャピタル艦は通れません。連合の仲間に開放することはできなくなりました。

キャパシタの仕様

アンシブレックスのキャパシタは、次のように設定されています。

項目
総容量1250 TJ
平均再充電量約200 TJ/60分
0からの満充電約6.25時間

再充電には、艦船のキャパシタと同じ非線形モデルが使われています。キャパシタが半分くらいのときに最も速く回復し、空に近いときと満タンに近いときは回復が遅くなります。「空になるまで使い切る」より「半分くらいを保つ」ほうが、回転効率は良いということですね。

また、リリース時点では、リモートキャパシタ転送やニュートラライザーの影響を受けません。Okami氏は、キャパシタの導入で将来さまざまな攻防の余地が生まれると述べていますが、現時点では手を出せない仕様です。

実際、実装直後には艦船からリモートでキャパシタを送れてしまう不具合が見つかりました。これはホットフィックス(22.2)で修正済みです。


コストの決まり方:ゾーンと艦種

ジャンプ1回のコストは、次の式で決まります。

艦種ごとの基本コスト × 到着地点のゾーン倍率

ポイントは、アンシブレックス同士の距離は関係ないことです。見られるのは、ジャンプの到着地点がアライアンスのキャピタルシステムから何光年離れているかだけです。そして、消費されるのは出発側のアンシブレックスのキャパシタです。

ゾーンキャピタルシステムからの距離倍率
ゾーン10〜5光年0倍(無料)
ゾーン25.1〜10光年2倍
ゾーン310.1〜15光年6倍
ゾーン415.1〜20光年9倍
ゾーン520.1光年以上15倍

ゾーン2からゾーン3に上がると、倍率は一気に3倍になります。Okami氏によれば、アライアンスの中心から遠くで活動するほど兵站の負担が重くなるよう、意図的に設計したそうです。

到着地点で判定されるので、キャピタル方向へ戻るジャンプは安く、外へ出ていくジャンプは高くなります。「攻めに行くのは大変、帰るのは楽」という非対称な仕組みです。

開発者ブログの計算例

  • Tengu(戦略巡洋艦、基本13 TJ)でゾーン2からゾーン3へジャンプ:13 × 6 = 78 TJ
  • Redeemer(光学迷彩型戦艦、基本18 TJ)でゾーン5からゾーン4へジャンプ:18 × 9 = 162 TJ
  • Epithal(T1輸送艦、基本1 TJ)でゾーン2からゾーン1へジャンプ:倍率0なので 0 TJ

艦種別コスト一覧

単位はTJです。ゾーン1は常に無料ですが、将来の調整用に基本値が設定されています。

艦種基本ゾーン2ゾーン3ゾーン4ゾーン5
カプセル / シャトル / コルベット1.002.006.009.0015.00
輸送艦 / フレイター / ジャンプフレイター1.002.006.009.0015.00
Mining Barge / Exhumer1.002.006.009.0015.00
Expedition Frigate / Prototype Exploration Ship / Special Edition Yachts1.002.006.009.0015.00
フリゲート4.008.0024.0036.0060.00
偵察型フリゲート(Covert Ops)5.0010.0030.0045.0075.00
駆逐艦6.0012.0036.0054.0090.00
強襲型フリゲート / Blockade Runner / Deep Space Transport7.0014.0042.0063.00105.00
インターセプター8.0016.0048.0072.00120.00
インターディクター8.5017.0051.0076.50127.50
指揮型駆逐艦 / Electronic Attack Ship / Logistics Frigate / 戦術駆逐艦9.0018.0054.0081.00135.00
巡洋艦 / Industrial Command Ship10.0020.0060.0090.00150.00
Heavy Interdiction Cruiser10.5021.0063.0094.50157.50
ステルスボマー11.0022.0066.0099.00165.00
強襲型巡洋艦 / Force Recon / Combat Recon11.5023.0069.00103.50172.50
Flag Cruiser12.0024.0072.00108.00180.00
ロジスティクス12.5025.0075.00112.50187.50
戦略巡洋艦13.0026.0078.00117.00195.00
Attack Battlecruiser14.0028.0084.00126.00210.00
Combat Battlecruiser14.5029.0087.00130.50217.50
Expedition Command Ship15.0030.0090.00135.00225.00
指揮艦 / 戦艦16.5033.0099.00148.50247.50
光学迷彩型戦艦(Black Ops)18.0036.00108.00162.00270.00
襲撃型戦艦(Marauder)19.0038.00114.00171.00285.00
ロークァル※19.0057.00104.50171.00285.00

※ロークァルだけは倍率が変則的です。ゾーン2は3倍、ゾーン3は5.5倍になっています。開発者ブログでは印が付いているだけで、理由は説明されていません。

輸送艦やフレイターなど産業・輸送系の艦は、軒並み最低コストの1 TJです。物流は締め付けず、戦闘艦隊の移動を絞るという意図がはっきり読み取れます。


実際、何隻通れるのか?

満タン(1250 TJ)のアンシブレックス1基で、同じ艦種が何隻通れるかを計算してみました。以下はブログ主の試算です。

艦種ゾーン2ゾーン3ゾーン4ゾーン5
フリゲート156隻52隻34隻20隻
インターセプター78隻26隻17隻10隻
強襲型巡洋艦54隻18隻12隻7隻
戦艦37隻12隻8隻5隻

ゾーン2であれば、戦艦37隻がそこそこの規模の艦隊として通れます。しかしゾーン3では12隻、ゾーン5ではわずか5隻です。

満充電には約6時間かかるので、遠方への大艦隊の急展開は、アンシブレックス1基ではほぼ不可能になったと言ってよいでしょう。複数のブリッジを使い分けたり、キャパシタの残量を管理したりと、FCや物流担当の仕事が一気に増えそうです。

逆に、小型艦ほど安く通れるので、フリゲートや駆逐艦中心の軽量ドクトリンが相対的に有利になります。これは告知記事でも触れられていたポイントです。


利用資格の厳格化

パッチノートで確定した利用制限もまとめておきます。

  • 所有アライアンス限定:ACL(アクセスコントロールリスト)で、アライアンス外のパイロットに利用権を与えることはできなくなりました。連合の仲間は、自前のインフラか別の移動手段を用意する必要があります。
  • 出発地点のソブリンティ保持者限定:ジャンプ出発地点の星系でソブリンティを持っているアライアンスのメンバーだけが使えます。
  • ACLによるアライアンス内の制限は引き続き可能:戦略的な作戦用のブリッジを一般メンバーに使わせない、といった運用はできます。
  • キャピタル艦は利用不可:ただし、ロークァル、フレイター、ジャンプフレイターは引き続き使えます。
  • Tenebrexサイノジャマーは1星系1基まで:従来の3基から減りました。

大規模連合にとっては、「アライアンス限定」の影響がキャパシタ以上に大きいかもしれません。これまでは連合全体でブリッジ網を共有するのが当たり前でした。今後は、アライアンスごとにネットワークを持つか、別の移動手段に頼ることになります。


キャピタルシステムの変更は90日クールダウンに

開発者ブログでは、アライアンスのキャピタルシステムを変更する際のクールダウンを90日に延ばす方針も示されていました。キャピタルを頻繁に入れ替えてゾーンの中心をずらす運用を防ぎ、戦略的な判断を求めるためです。

ただし、この項目は9月22日のパッチノートには記載がありません。現在どうなっているかは、ゲーム内または公式の続報で確認することをおすすめします。


変わらないもの

今回の変更は、アンシブレックスだけが対象です。スターゲート、ジャンプポータル、フィラメントといった他の移動手段は、これまでどおり使えます。


まとめ

今回のアップデートで、ヌルセクの「地図上の距離」が実際に意味を持つようになりました。

  • キャピタルから5光年以内は従来どおり無料で、本拠地の防衛にはほぼ影響がありません。
  • 10光年を超えるとコストが急増し、遠征型の大艦隊運用には明確なブレーキがかかります。
  • 小規模アライアンスやローミング勢にとっては、「どこから、どれくらいの規模で来るか」が読みやすくなります。

Okami氏は、戦力投射とソブリンティに関する取り組みの「重要な一歩」と位置づけており、今後のアップデートでもさらに調整していく予定です。

実装初日からすでに不具合修正が入っているくらいなので、今後も数値が動く可能性は十分あります。各アライアンスがどのようにブリッジ網を組み直すのか、しばらく目が離せませんね。


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