
ドローン宙域(Drone Regions)での勢力争いが激化する中、Hard Knocks Inc.(HK)のFCであるJimmy Michaelsが、Rent Money Coalition(RMC)のリーダーBad Dodgerおよび右腕のHerculetzによる大規模なRMT(リアルマネートレード)疑惑をRedditに投稿。証拠を直接CCP Team Securityへ提供したと主張しており、コミュニティは騒然となっている。
RMCとは
Rent Money Coalition(RMC)はRed Allianceを中心に構成されたロシア系勢力で、ドローン宙域に新たな支配地盤を築こうと活動していた連合だ。
投稿者のJimmy Michaelsによると、RMCには以前からRMT疑惑がつきまとっていたという。傭兵グループへの高額な報酬支払いが繰り返されながら、一方でBad Dodger自身が「財政難」を訴えているという矛盾が、長年にわたってコミュニティ内でささやかれてきた。
具体的にRMCが傭兵費用を支払ってきたとされる主なグループは以下の通りだ。
- Snuffed Out(Goryn Cladeからの保護として起用)
- BIGAB(過去5年間で20〜30回にわたる雇用。直近ではRekking Crewのプロビデンス住民を追い出す作戦に関与)
- Camelot / Bring My Drake / Ferrata / LSH / Parallaxis
- Hold My Probes(今回のドローン宙域での戦いで追加参戦)
Bad Dodgerの「前科」——Silent Dodgerの時代
投稿の核心の一つは、Bad Dodgerの過去にある。
Bad Dodgerはコロナ禍に復帰した現在のキャラクターだが、その前身にあたるSilent Dodgerとして14年前にもRed Allianceを率いていた。そして引退時に録音したポッドキャストの中で、アライアンスのウォレットを空にしてRMTし、現実の出費(ロシア語圏では「トヨタ車の購入代金」という説が流れている)に充てたと自ら語っているというのだ。このポッドキャストは今でも検索すれば聴けるという。
つまり今回が初めての疑惑ではなく、EVEコミュニティ内では「また同じことをやっている」という反応が多数を占めている。
今回の「決定的証拠」——The Smoking Gun
ドローン宙域での戦いが大詰めを迎える中、ある人物がJimmy MichaelsのDiscordに突然連絡を取ってきた。
その人物はRMCに直接ISKを売りさばいてきたRMT業者であり、自らのEVEアカウントやISKを全て売り払い、文字通り「失うものが何もなくなった」状態だったという。彼は「最後の置き土産」として、これまでのRMT取引の全証拠をCCP Team Securityに提供することを申し出た。
Jimmy Michaelsによれば、CCP Team Securityに提出された証拠には以下が含まれる。
- 現実の送金記録(実名・メールアドレスを含む個人特定情報つき)
- タイムスタンプ付きのISK送金記録(Herculetzのアライアンス内exec corpへの直接送金)
- RMT取引の勧誘・広告に関する全情報
- Bad DodgerがBANを回避するために用いていた手口を詳述した会話ログ
- DodgerによるRMT購入の直接的な要求メッセージ(Against All Authoritiesのexec corpへの加入を指示してISK移動を隠蔽しようとした証拠を含む)
ISK総額は2T ISK以上(追加情報を加えると約10T ISK規模)、現実換算で5,000ドル以上の取引が確認されており、HerculetzはそのISKがSnuffed Out、BIGAB、Hold My Probesへの傭兵費用およびSRP(船の補填)に使われたと認めているという。
戦況との関係——なぜ今なのか
今回の暴露には明確な戦況上の背景もある。
HK率いるWHCFC(ワームホール勢力連合)は、RMCがドローン宙域のThe Spireで新たなキープスターをアンカーするのを阻止しようとしていた。しかしRMCが次々と傭兵勢力を追加雇用したことで、数的不利が覆しようのないものになっていった。
特に決定打となったのがBIGABのRMC側への寝返りであり、これによりUSタイムゾーンの優位も失われた。Jimmy Michaels本人も「もはやゲーム内で戦う手段が尽きた」と認めており、ゲーム外からの証拠提供によって状況を打開しようとしたかたちだ。
一部のコメントからは「負けそうになってから暴露するのはご都合主義」という批判もあがっており、タイミングについての疑問は拭いきれない。
コミュニティの反応
Redditのスレッドには120件以上のコメントが集まり、反応は大きく割れている。
「RMCって名前、もう十分すぎるくらい実態を表してるよな(Real Money Coalition)」
「20年前からDodgerのRMTは公然の秘密だった。今更驚く話でもない」
「ウォレットのスクショはAIか加工じゃないの?数字の合計が合ってない」
「WHマフィアが負け戦でやれることなくなったから証拠を出してきた、というのが本音では」
「nullsecの大勢力でRMTをやってないところなんてない。FRT、DRACARYS、ロシア勢、みんな同じ穴のムジナだよ」
また、CSM(プレイヤー評議会)メンバーのu/i_beastは「これでBad DodgerがBANされなかったら、むしろHKのほうが評判を落とすぞ」と指摘しており、CCP側の対応が今後の焦点になると見ている。
今後の見通し
Jimmy Michaelsは投稿内で、CCP Team Securityが受け取った情報はRedditに公開したものより「桁違いに多い」と強調している。Redditへの公開はあくまで氷山の一角であり、RMCの幹部複数名に対してウォレット没収および永久BANが近く下される可能性を示唆している。
影響が及ぶ可能性があるのはRMC首脳陣にとどまらず、RMTで得たISKを受け取ったとされる傭兵グループ側の一部プレイヤーも調査対象になりうる。
まとめ
今回の件は、EVE Onlineというゲームが抱える構造的な問題——大規模勢力の資金調達にRMTが深く根ざしているという現実——を改めて浮き彫りにした。
Bad DodgerがSilent Dodgerとして14年前に同じことをして以降、CCPは彼の復帰を許し、同じパターンが繰り返されたとすれば、今度こそCCPが本腰を入れた対応を取るかどうかが問われる。
続報に注目したい。
情報元:Reddit r/Eve — HK nails Rent Money Coalition
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