
EVE Onlineのヌルセク情勢に激震が走った。Imperium(Goonswarm Federation率いる連合体)のリーダーAsherが、State of the GoonionにおいてWinter Coalitionへの正式な宣戦布告を発表した。ゲーム内で最大規模を誇る二大勢力の全面戦争が、いよいよ幕を開ける。
本記事では、Asherの演説内容と動画の解説を基に、この戦争の背景・目標・展望をまとめる。
Asherが振り返る「この6年間」
Asherはまず、新規プレイヤーも多いことを踏まえ、Imperiumがここに至るまでの道のりを簡潔に振り返った。
World War Bee 2からの再建
6年前、ImperiumはWorld War Bee 2(WWB2)に辛うじて勝利した。しかしその代償は大きく、莫大な負債、低い収入、そして疲弊したリーダーシップという状態からの再出発だった。Asherが指揮を引き継ぎ、基礎からの立て直しが始まった。
Pandemic Horde との長い戦い
当時の最大の敵はPandemic Hordeだった。彼らはImperiumより大規模で裕福だった。しかしEVEでは「再建が終わるまで3年待ってくれ」とは言えない。Imperiumは不利な状況でも戦い続けた。
Asherは当時を振り返り、こう語った。「敵がゲートを支配するJMシステムに飛び込み、Dreadが我々のバトルシップ艦隊を引き裂くのを耐え続けた。『なぜDreadを落とさないのか』と聞かれたが、当時はそれだけの戦力がなかった。」
Delve包囲計画とImperiumの反攻
Pandemic HordeはDelveを包囲する計画を始め、Catchに移動し、同盟者をImperiumの周囲に配置した。しかしImperiumは逆に前進を選んだ。Catchから敵を駆逐し、「Great Sky Lift」と呼ばれる大規模な連合移動を実施。Hordeの国境まで押し進めた。
Pandemic Hordeの崩壊
Imperiumが玄関先まで迫ると、Hordeは損失を恐れるあまり、メガブロックとしては前例のない形で自壊した。Asherは皮肉を込めてこう表現した。「BRで負けるという考えに抗議して、あの気高き僧侶たちが自分たちのアライアンスに火を放ってから5ヶ月が経った。」
新たなる敵:Winter Coalition
宣戦布告の理由
銀河は現在、3つのメガグループに分かれている。Asherは北の敵──Winter Coalition──に矛先を向けることを宣言した。
ImperiumとWinter Coalitionの規模はCorpse Diplomatiqueの調査によればわずか6%差で、メガブロック同士としてはほぼ互角だ。ただし決定的な違いがある。Winter Coalitionは中国タイムゾーン(CNTZ)に戦力が大きく偏っているのに対し、Imperiumは全タイムゾーンに分散している。
さらにAsherは、Pandemic Hordeを崩壊させた「同じ敗者たち」がWinter Coalitionに逃げ込み、またもやシステムジャミングやビーマーDreadといった同じ戦術を繰り返していると指摘した。Imperiumはこれまで忍耐を続けてきたが、「歯を食いしばって耐える時代は終わった」と宣言。毎週のバトルシップブロールを提供したが、相手はhell dunkかblue ballsしか選ばなかった。「だから我々も、もう何も借りはない」と。
戦争目標
戦争目標は明確だ。
Geminate星域にあるWinter Coalitionのステージング用Keepstarの破壊
Asherは具体的な達成期限も設定しているとし、パイロットの時間と労力を尊重しつつ目標達成を目指すと述べた。
全戦力投入
今回の戦争では一切の手加減なしだ。Asherはパイロットたちにこう呼びかけた。
「Tigerclawにワックスを塗れ、Dreadのホコリを払え、Superを起動しろ、Titanのロックを解除しろ。全部持っていく。今回は何も出し惜しみしない。」
タイムゾーンという最大の壁
動画の解説者も強調していたが、この戦争の最大の課題はタイムゾーンだ。Winter Coalitionのストラクチャーとソブリンティは中国タイムゾーンに設定されており、Imperiumにとってこの時間帯での戦闘は最も不利な領域となる。
Asherはパイロットたちに対し、「週末にはパシフィックタイムゾーンで戦えるようにスケジュールを調整してほしい」と要請した。最終決戦は敵のタイムゾーンでしか行えず、そこで勝てなければ前進はないからだ。
前線の状況:Atio
動画撮影時点で、Imperiumは既にGeminate星域のAtioシステムに展開を開始していた。
- TESTのKeepstarを撃破済み
- 自軍のKeepstarをアンカリング中(月曜日にオンライン予定)
- Fortizarも設置済み
- 資本艦・超大型艦・Titanは月曜日から配備可能
- CATACからKTACを経由してAtioへのキャピタルジャンプを実施中
Keepstarがオンラインになれば、そこを起点にどこへでも打撃を与えられる体制が整う。
戦争の展望
殲滅戦ではない
動画の解説者は重要な点を強調している。これは殲滅戦ではない。ImperiumはWinter Coalitionをマップから消し去ろうとしているわけではない。まずGeminateを攻略し、抵抗の程度を見る。
もしHordeのように「好きにさせて、撤退後に奪還する」という戦略を取られた場合、戦争目標が拡大する可能性はある。Horde戦と同じく、大規模な決戦が起きるまで前進し続けるだろう。
鍵を握るのは超大型艦の投入
両陣営ともにDreadはほぼ無制限に保有している。勝敗を分けるのは、TitanとSuper Carrierを実戦に投入する覚悟があるかどうかだ。
解説者はこう語る。「ストラクチャーを全て失っても、超大型艦隊さえ残っていれば再建できる。我々がそうしたように。しかし超大型艦隊を丸ごと失えば、ヌルセクでは終わりだ。コートを掛けて引退するしかない。」
The Initiativeとの挟撃
Winter CoalitionはThe Initiativeからも攻撃を受けており、二正面作戦を強いられることになる。Imperiumも過去にDelveで同じ経験をしており、防衛は可能だが多大な消耗を伴うことを知っている。
Asherから両陣営へのメッセージ
Winter Coalitionのパイロットへ
「何年もの間、EVEの人々は『お前たちの唯一の強みはタイムゾーンだ』と言ってきた。メタでは勝てるが、戦争には勝てないと。今、我々は誰も与えたことのないものを与える──お前たちの領域に、お前たちの条件で攻めてくる敵だ。お前たちは眠れる龍なのか、それとも張り子の虎なのか?見せてくれ。」
Imperiumのパイロットへ
「我々はこれから、あらゆる優位性を持つ同格の敵に対して坂を登る戦いを挑む。挑戦状を叩きつけた。なぜなら、君たちを信じているからだ。君たちがこの挑戦に立ち向かい、勝てると信じている。」
まとめ
ImperiumとWinter Coalitionの全面戦争が正式に始まった。6年前のWWB2後の苦難を乗り越え、Pandemic Hordeを崩壊に追い込んだImperiumが、今度は中国タイムゾーンという最大の壁に挑む。
EVEOnlineのEU・USTZの対抗勢力はImperiumに全て滅ぼされた状況で、最後の砦、中華勢も落ちれば、実質EVE完全なブルードーナッツが達成され、事実上の「ゲームオーバー」となるだろう。全EVEOnlineプレイヤーがそれをどのように受け止めるか。EVEONLINE最後の決戦(となるかもしれない)が今始まる。
Share this content: